凍結胚移植とは?

人間を含む動物の場合、妊娠するにあたっては精子と卵子が結合することによって受精し、その結果として受精卵が着床することにより妊娠が成り立ちます。自然妊娠をするのが最も良い方法であることは当然といえます。
 
しかし、なんらかの原因で妊娠しないあるいはできないというケースもあります。不妊は、パートナー同士の問題だけではなくその親族にとっても大きな問題になってしまうこともあり精神的な負担ものしかかります。
 
そのため、医学界においては人工的に妊娠をサポートすることによってこうした問題を解消する方法が考えられています。その一つが体外受精と呼ばれる方法です。
 
体外受精は名前の通り子宮以外の外部で受精させてからその受精卵を子宮に戻すという不妊解消のための治療法です。そして受精卵が着床することによって妊娠が成立します。
 
この体外受精では、受精する段階までを確実に行うことができます。そして、受精段階さえも天運に任せるという一般的な不妊治療よりは進んだ治療となっています。ただ、特殊な治療法というわけではありません。現在の医療現場では、不妊の際にはごく一般的に用いる方法です。
 
妊娠する確率としては、基本的には他の方法よりも高めです。それでも現代の医療技術をもってしても体外受精が成功する可能性は40%くらいですので、まだまだ改善する余地はあります。
 
体外受精の代表的な方法が胚移植です。胚とは受精卵のことです。卵子を受精が可能となる成熟状態で採卵して、体外培養環境下で精子と受精させることを媒卵という名称で呼びます。そこから18時間から20時間ほどが経過すると卵子がもとになった雌性前核と精子がもとになったの雄性前核と呼ばれる2つの核が出現します。そして、採卵してから翌日の朝に受精しているかどうかを確認します。受精の確認には当然ながら厳格な基準があります。3個以上前核があるものや、前核が無いものについては正常に受精していないことになります。そのため胚移植を行うことはできません。
 
受精卵は24時間経過すると細胞分裂を行います。細胞分裂は24時間後には4つに分割した4分割胚になり、さらに24時間が経過すると8つに分割し、8分割胚になります。
 
もっとも良い成長スピードが上記のように24時間ごとに細胞分裂して増えるペースと言われ、このペースであれば妊娠する確率が高く、また流産してしまう確率も低いと報告されています。
 
5日から7日経過した後に受精卵は胚盤胞と呼ばれるステージにたどり着きます。胚盤胞は、体外で培養できる限界といえる段階です。実際の病院においてはこの状態になるまでに胚移植を行い子宮に戻すことが多いです。
 
胚移植には、新鮮胚移植と凍結胚移植の2種類があります。新鮮胚移植では、受精卵をそのまま子宮に戻すという方法を用います。この方法のメリットは、母体に負担をそれほどかけずに移植することができる点で便利です。しかし、妊娠する確率については下がってしまうことがデメリットとなっています。
 
その理由としては、体外受精の最初の段階では採卵を行い卵子を体外に移します。その際は、より質のよい卵子を取り出すために、母体に麻酔及びホルモン剤を投与することになります。そのことによって子宮に負担がかかってしまうケースがあります。その結果として、このまま受精卵を戻した場合でもうまく着床できず妊娠が成立しないというケースもあります。
 
そこで、その問題を解決する方法として体外受精した受精卵を一度凍結し、今の生理周期のうちに移植することを主旨とする新鮮胚移植ではなく次の生理周期移行まで一度凍結保存する凍結胚移植という方法を使用します。
 
凍結胚移植では、一度凍結した受精卵を融解してから子宮に戻します。ただこの方法にもデメリットがあります。凍結した受精卵は劣化しやすいということが分かっています。ですので、すべての受精卵が凍結できるというわけではなく、質の良いものだけを凍結します。それ以外については、新鮮胚移植によって子宮に戻すという方法がとられます。
 
凍結胚移植のほうが、妊娠の成功率としては上です。ただ、費用についてはこちらのほうがかかってしまいます。
 
胚移植を利用した場合については体外受精の場合は採卵と胚移植含めた値段が約33万円であり、長期培養を行った場合の値段は約1万円から3万円前後となっています。受精卵を凍結させた場合の価格は合わせて約35万円ほどかかります。これらの価格についてはあくまで目安であり病院によって変わってくる面がありますので、しっかりと病院に確認しておくようにします。また、詳細な体外受精についてのスケジュールについても同様に確認するようにしましょう。

ほかに、体外受精による妊娠率を上げるためのポイントもあります。まず、乱れた食生活や生活習慣を行うことは避けておきます。できるだけリラックスして過ごすこともポイントといえます。冷え症にならないように、身体を冷やすことは避けて適度な運動を行うようにします。ミトコンドリアなどを配合するサプリメントなどを使用するのも一つの方法です。

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