卵巣刺激法とは?

不妊治療を行う場合、いくつかの方法がありますが、その中の一つに、体外受精があります。この体外受精を行うという場合、卵子を女性の体から採取する必要があります。卵子を採取する方法は、自然の周期に任せる方法もありますが、多くの場合は排卵誘発剤を使用します。そして、いくつかの卵胞を採卵し、治療を行うことになります。

このような排卵誘発剤を使用して卵子を採取する方法を卵巣刺激法と言います。

卵巣刺激法には、いくつかの方法があり、クリニックによって取り入れている方法に違いが見られることがあります。まず、一度の採卵での妊娠率が高く、取り入れているクリニックが多い方法として、ロング法があります。メリットとしては、排卵誘発のコントロールを容易に行うことが出来る、早発排卵を防止することが出来るということがあります。一方でデメリットもあります。それが、長期間通院する必要がある、年齢によっては治療を受けることが出来ない可能性があるということがあります。8個以上の卵子を採取することが出来ることも少なくありません。

次に、ショート法と呼ばれる方法があります。この方法は、ロング法では採取することが出来る卵子の数が少なくなる可能性があるという場合に行うことで複数の卵子を採取することが出来る可能性がある方法です。38歳以上である場合や卵巣の働きが低下しているという人にもおすすめの方法です。

ロング法やショート法でも妊娠をすることが出来なかったという場合、卵巣過剰刺激症候群を起こしやすいという場合に適応されるのが、アンタゴニスト法とおバレル方法です。メリットとしては、ロング法と比較した場合に、質の良い卵子を採取することが出来る可能性があるということや薬を頻繁に投与する必要が無いということが挙げられます。卵子を誘発するメカニズムとしては、ロング法と同じですが、注射を使用することにより、血中LH値が上昇することを防ぐことが出来ます。

35歳以下であり、卵巣機能に問題がない場合、卵巣過剰刺激症候群を起こしやすい、多くの注射をしても卵胞があまり育たないという場合には、低刺激法という方法を取り入れる場合もあります。採取することが出来る卵子の数は、2個から7個程度とそれほど多くはありませんが、一回の胚移植あたりの妊娠率については、ロング法とそれほど大きな差は見られません。ロング法に比べて注射をする回数が少なくて済みますので、体への負担が少ないというメリットがあります。また、一回の治療で妊娠をすることが出来れば、費用も安くて済みます。注射の回数が少ないということは思っている以上に大きなメリットとして捉えられており、近年、注目されている治療法です。

不妊治療では排卵誘発剤を使用することが多いですが、使用しないという方法ももちろんあります。卵巣刺激法を行っても、卵子を採取することが難しいという場合に行われることもあり、基本的には自然排卵があれば、誰でも行うことが出来ます。メリットとしては、注射をしたり、内服薬を服用する必要がありませんので、身体的・経済的な負担が少なくて済みます。また、受精卵・胚移植をすることが出来れば、その後の妊娠率については、その他の方法と比べて遜色はありません。

デメリットとしては、原則として採取することが出来る卵胞が一つであるため、採卵前に卵子が自然に排卵されてしまっている状態や卵子を採取することが出来ないというリスクは他の方法よりも高いことが多いようです。また、卵子を採取することが出来たとしても、予備はありませんので、受精しなかった場合や途中で育たないという事になった場合には、移植をすることが出来ず、一からやり直しをする必要があるというデメリットもあります。

薬を使用する方法と使用しない方法、それぞれにはメリットもあれば、デメリットもあります。どちらを優先させるのかは考え方によって異なるでしょう。そのため、一人ひとりの考えや希望を大切にしながら、治療を行うクリニックを選ぶということが大切になります。

以前とは違いは、現代では卵巣の予備能をほぼ正確に把握することが出来るようになっています。そのため、卵巣の状態を確認しながら、適している治療法を選ぶということも出来ます。時間と手間を掛けない為のポイントは、自身の体に合わせた治療を受けるということです。治療法は一つではありません。治療を受ける前には、それぞれの治療法についての情報を集めるということが大切になるでしょう。

また、分からないことや不安に感じることがあれば、しっかりと相談をすることで、精神的な負担を軽減させることが出来ます。治療には長い時間がかかることもあります。信頼することが出来る医師・クリニックを見つけるということは、治療をスムーズに進めていくためにも非常に大きなポイントとなりますので、クリニック選びには時間をかけるようにしましょう。

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