経子宮筋層胚移植(TMET)とは?

現在の日本は昔に比べて晩婚化の傾向にあり、その影響で高齢出産の割合も増えています。しかし女性は年齢を重ねるごとに自然妊娠率が低下するため、不妊症で悩む夫婦の割合も増えています。また生活環境の変化により不妊症になってしまうこともあります。

不妊症改善のために毎日サプリや運動を行っている人もいるでしょうが、全員が不妊症を改善できるわけではありません。もし不妊症体質を改善できない場合は「妊娠を諦めなければいけないのか」と不安になる人もいるでしょう。

そのような人におすすめなのが「経子宮筋層胚移植」です。

経子宮筋層胚移植は不妊治療の体外受精の方法の一つです。タイミング法や人工受精と比べて妊娠する確率が高く、ケースによっては40代でも妊娠可能です。

体外受精を受けるケースとしてまず卵管閉塞などの病気で卵管が詰まっている状態が挙げられます。

受精卵になるために卵子は精子と結合しなければいけません。排卵により放出された卵子は卵管を通りますが、卵管が詰まっていると精子と結合できないため受精卵になることができません。

次に精子の質が低いケースです。

精子の運動量が低いと卵子まで辿り着かないため受精卵になることができません。つまり体外受精とは人工的に受精卵を作る医療行為です。

次に手順について説明します。

まず排卵誘発剤を使用して人工的に卵子を成長させます。それと同時に夫となる男性の精子を採取し、そのなかで質の高い精子を選びます。次に精子と卵子を結合させますが、ただ結合させるのではなく培養液のなかで行います。受精卵になった後も培養を継続すると受精卵が4つから8つの細胞に分裂します。

分裂が終わると胚盤胞という状態になり、それをカテーテルと呼ばれる特殊な管で子宮内に挿入します。経子宮筋層胚移植は体外受精のなかでも成功率が高い方法として有名です。

その理由として一般的な体外受精は受精卵を子宮内の上部に挿入するのに対して、経子宮筋層胚移植は子宮内膜のなかに針で直接挿入するからです。

妊娠において着床は重要です。

着床とは受精卵が子宮内膜にくっつくことですが、着床が成功することで妊娠したことになります。逆にいくら質の高い受精卵を挿入しても着床しなければ妊娠できません。この方法だと直接子宮に注入するので着床の確率が高まります。

また、もう一つの目的として「子宮筋腫による不妊症の改善」が挙げられます。

子宮筋腫とは子宮内に筋腫という塊ができてしまうことです。着床するにが子宮内膜が平面であることが望ましいですが、筋腫により内膜の凹凸が多いと着床することができません。そこで子宮筋腫のない箇所に直接注入することで、着床の確率を高めることができます。

上記の説明で経子宮筋層胚移植がいかに素晴らしい不妊治療法であるかわかっていただけたでしょう。

これにより今まで不妊症で悩んでいた人も望みを持てると思いますが、いくつか注意点があります。最初は「成功率は100%ではない」ということです。病院によって異なりますが、成功率は40%に達しません。

これでも他の不妊治療と比べて成功率は高いです。

成功させるためには治療だけに頼るのではなく、普段から体質改善に努める必要があります。サプリや運動の他にも普段の生活において睡眠や体を冷やさないことも大切です。実際に不妊治療を成功した人のほとんどが体質改善も並行しています。

次に費用面です。

普通の生活において何らかの治療を受ける場合、保険の適用により自己負担額は3割程度です。しかし体外受精などの一部の不妊治療は保険適用外の自由診療であるため、全額自己負担です。費用については本人の体質や病院によって異なりますが、一回につき30万円~60万円です。治療を希望している人は自分の家庭の経済状態も把握する必要があります。

3番目は失敗した時の精神的ショックです。

体外受精の利用は他の不妊治療で成功しなかった人が多く、藁をもつかむ気持ちで治療を受ける人もいるでしょう。上記にように成功率は100%ではなく、費用も高いため失敗した時のショックが非常に大きいです。治療を受ける前に失敗することは考えたくないですが、その可能性もあるのである程度の覚悟が必要です。またその時には家族全員のケアも重要になります。

最後は病院選びです。

成功するには本人の体質も重要ですが、治療を施す病院も大きく関係します。医師の技量や設備によって成功する確率が異なりますので、事前に調べることが大事です。病院のホームページだけでなくインターネットの口コミを参考にするのもよいでしょう。

ある程度病院が決まったら、すぐに決めるのではなく一度相談にいきましょう。

実際に医師と話すことも大事です。

説明からわかるように経子宮筋層胚移植は不妊治療のなかでは最先端の治療ですが、完全ではありません。成功させるには事前の調査や自身の努力も必要です。それらを乗り越えて元気な赤ちゃんを産みましょう。

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