なぜ子宝飴って人気なの?

日本では、全国各地に子宝・安産のためのパワースポットがあります。その中に、子供が授かるようなお守り・お札などと一緒に「子宝飴(こだからあめ)」というものを授けてくださる寺社仏閣があるのです。

その中でも有名で、全国的によく知られているのはいくつかの神社ですが、そのご神体の多くが、ビックリするような巨大な男性器だったりします。人の体よりも大きなそれにしめ縄などが張られて、境内やお宮の奥に恭しく祭られているのです。樹齢何百年という大きな木を削って作られたそれは、確かに、『子孫繁栄』という意味ではこれ以上ないほどの霊験あらたかなご神体です。

その多くが古くからの歴史ある大きな神社で、普通にお宮参りや七五三のご祈祷なども受けてくださるし、初詣などにもよくお参りされている場所ではありますが、奥まった場所に鎮座しているご神体は、ちょっと正視するのにためらわれるほどの迫力なのです。

しかし、子宝・安産を祈願するためのバスツアーなども少なからずあり、また、そのご神体そのものの珍しさから海外からのツアーも含む観光バスなども訪れるようになってきているのですが。実際に子供が欲しくて、子宝祈願のための真摯な気持ちでお参りに訪れる皆さまは、真剣なまなざしでその木のご神体に触れ、頭を垂れて手を合わせ、お祈りしていかれるのです。

そんなお参りの皆さまが買い求めていかれるお守りなどと一緒に「子宝飴」というものがあります。黒糖や漢方系の体に良い成分などで作られているもの、そして、その形がまさに男性器、女性器をかたどったものも多くあります。それを「珍しいお土産」として買い求められる方も少なくないことでしょうが。

真剣に、その飴をお求めになり、両手でおしいただくようにして大切に持ち帰られる方も沢山いらっしゃるのです。実際に、それらを買ったり、お土産として受け取った中には、それから遠からずしてお子さんに恵まれた、というお便りがあるのだそうです。これは、科学的な効果云々、というものではないでしょうが。しかし、日本人の信心のひとつの現れのような気もします。宗教というよりも、おおらかな心のよりどころとして、そういう場所があっても良いのではないかと考えます。実際の不妊治療はかなりな金銭的、そして身体的負担がかかるのです。

よく、一人授かるまでに車一台分かかった、家一軒分はつぎ込んだ、などという話があります。今の時代、それほどまでに赤ちゃんを熱望してやまない人たちが、まだまだ日本にも、そして世界中にも沢山いらっしゃるのです。そして、そんな方々はきっと、医療として、そして科学の側面からも、出来ることはすべてやりつくしたと思っていらっしゃるのでしょう。

そのあとに、「苦しいときの神頼み」でも良いのです。

最後のひと押し、とばかりに子宝の祈願のために寺社仏閣を参拝され、ご祈祷なども依頼されるのではないでしょうか。

そして、参拝を済ませて、手に取った、色も形もリアルな性器をまねた子宝飴を見て、ふっと笑えるようになったとしたら。

もしかしたら、そのリラックス感で、ご夫婦の間の関係性や、いろいろなストレスが変化をおこし、前向きに、ポジティブになれるのだとしたら、本当に、「効果」があるのかもしれませんね。もちろん、子宝飴を手にしたすべての皆さまに赤ちゃんがやってくるわけではないのです。100パーセントではありません。それは自然妊娠でもなんでも同じようなことです。

しかし、それでも「子宝飴を食べて授かりました」や「お参りして○○後に赤ちゃんが出来ました」という実例がある、というのは素晴らしいことではないでしょうか。

そんな子宝・子授けのパワースポットが身近になくて、遠方にある神社仏閣までわざわざお参りに行く、という場合にも、非日常の出来事として、体と心にいろいろな良い変化があるのかもしれません。子供を授かるかどうか、というのは科学や医学といったサイエンスの面だけで割り切れるものではなく、そういったメンタルにも大きく影響されるものだということも、また事実としてあるのです。

子供が欲しい、と思い詰めてストレスを溜めるのではなく、うつむいた顔を上げて、ユニークな形の子宝飴を見て笑い飛ばし、味わってその甘さに顔がほころんだとしたら、きっとガチガチになってしまっていただろう体の中にも、何かが変わるかもしれません。

また、そうあってほしい、と願うものです。

最後の望みとしてすがる気持ちの表れでも、また、それを見て笑い飛ばして次の治療へと進む足がかりにするだけでも良いのです。その背中を押すためにもそんな飴があることを、そしてそんな風に多くの人が同じ思いで祈りに来る場所があるのだということを、知ってほしい、また思い出してほしいと思うのです。そしていつか、そんな方々のところに、健やかな赤ちゃんがやってきてくれたら、これ以上のしあわせはありません。

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