多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の妊娠率は?

不妊の原因になり得る症状などには様々な種類がありますが、多嚢胞性卵巣症候群は妊娠率に影響を与えるひとつに該当します。

女性の卵巣には卵細胞がたくさん存在しています。しかし基本的には、その中のたったひとつが成熟し卵子となり排卵されます。月に1度のペースでやって来る月経は、この排卵された卵子が妊娠をしなかったために不要となり、そのことで子宮内膜と共に剥がれ落ちることで発生する現象です。

卵細胞は卵胞と呼ばれる袋のようなものに包まれており、成熟していく過程で卵胞が大きくなっていき、やがては破裂すると排卵が起きると言うメカニズムです。

多嚢胞性卵巣症候群は、この卵胞が卵巣の中でいくつも発生してしまい、結果として排卵障害が引き起こされてしまう症状です。

なぜ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は妊娠に影響するのか?

卵胞の数が多いためにその発達が未成熟で、故になかなか破裂しないために排卵が引き起こされにくいと言う具合です。多嚢胞性卵巣症候群であるかどうかを診断するためには、ひとつは月経に対しての異常がないかどうかを見る必要があります。

薬を服用しないと月経が来ない無月経、月経周期が極端に長い稀発月経、月経に排卵が伴わない無排卵月経などがある場合には、これであることが疑われます。また超音波検査を実施した結果、卵巣にある卵胞の数が明らかに多い場合にも、これである可能性が高いと考えることができます。そして排卵などには女性ホルモンの分泌が大きく関係しています。

ですから血液検査で調べて、血中の男性ホルモン値が高い場合にも、これが引き起こされている可能性があると考えられます。こうした原因により引き起こされる症状は様々で、その中のひとつには不妊が挙げられます。妊娠のためには卵子が精子と結合することが必要で、そのためには排卵が起きていること、しっかりと子宮内膜に着床していることが必要不可欠です。

よって多嚢胞性卵巣症候群で排卵が起きにくくなると、妊娠も実現しにくくなってしまうと言うわけです。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の妊娠率

ではどれくらいの妊娠率なのかと言うと、実はこれはその人の症状の程度によって大きく異なります。ただ、うまく排卵が起こるようにさえなれば、他の不妊の原因となり得る病気に比べると、妊娠率は高いと言われています。

例えば、この症状によって月経周期が長い状態が引き起こされていたとしても、基礎体温の状態によっては排卵が発生していると考えることもできるため、そのデータを活用して妊娠率を上げることは可能です。月経不順、無月経の場合でも、排卵を促す作用がある内服薬やホルモン剤注射を利用することで、改善できることもあります。

排卵剤の場合は、副作用のひとつとして子宮内膜が薄くなることなどがあるため、妊娠率は20%程度にとどまりますが、ホルモン注射の場合は、30~50%にまで引き上げることも可能だと言われています。ただしこちらの場合でも、効き目が強いので副作用が出てくることがあると言うのは、頭に入れておきたいことです。レーザーで卵巣に穴をあけ排卵を起こりやすくする手術もあり、この場合には妊娠率は60%程度だとされています。

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